2012年06月07日
歯科医学の進歩とともに、治療器具や材料も日々進歩し続けています。
レーザー治療も最近は注目されています。皮膚科や美容外科ではずいぶん前から使われていましたが、歯科治療にもいろいろ応用されています。
レーザーといっても、ヤグレーザー、炭酸ガスレーザー、半導体レーザー等いろんな種類があり、それぞれに特長を持っています。
そもそもレーザーってよく聞くけどどんなものなの?というとこから説明しましょう。
懐中電灯や照明器具などの光とは違って、特定の波長(光の色や特性を決定するするもの)の光で、極めて強いエネルギーを持つ効率のよい人工の光です。現在多くの医科分野で使われており、歯科治療にも効果的なツールです。まるめ歯科では使いやすく安全性の高い炭酸ガスレーザーを使用しております。
では、どんな治療にレーザーが有効なの?
口内炎・口角炎 … 1~2回のレーザー照射でほぼ完治します。(普通の治療では→塗り薬をつけ、数日)
歯ぐきの腫れ … ほとんど麻酔を使わずにレーザー照射で消炎し腫れを 抑えます。(普通の治療では→麻酔をして切開)
歯周病 … レーザーで歯肉を切り、膿を出すとともに、殺菌効果により治りを早くすることが可能。止血効果にも優れており、処置後の縫合がいらない場合もあります。(普通の治療では→麻酔をして切開・縫合)
歯ぐきの黒ずみ … メラニンという色素により黒ずんだ歯ぐきをレーザーによって除去します。数日から1週間位できれいな歯ぐきによみがえります。(個人差あり) (普通の治療では→麻酔をして薬品で焼く)
その他 … 疾患部の炎症と痛みを和らげたり、知覚過敏、小帯切除、予防やいろんな治療に効果があります。
レーザー治療にかかる費用は?
1回のレーザー治療は数秒から数分です。通常治療のために導入された新しい道具、という位置づけですので、特別の使用料金は発生しません。
どんな方法でレーザー治療を行うの?痛みや熱は感じないの?
症状によっては麻酔をしてからレーザーを行う場合もありますが、通常のレーザー治療で痛みや熱さを感じることはほとんどありません。誰もが安心して受けられる治療方法です。治療後の出血や痛みはほとんどなく、治りも早く、傷も後に残りません。
しかし、レーザーはすばらしい治療器具ではありますが、魔法の器具でありません。やはり出来ることと出来ないことがあります。今まで行われてきた治療に対して補助的な役割を果たすものです。大変高価な機械ですが、なければ絶対治療できない、というものではありません。すべての歯科医院に備わっているわけではないのです。
治療効果や苦痛の程度においては従来の治療法より優れたレーザー治療。危険性はほとんどありませんし、歯科医にとっても患者さんにとっても、大変ありがたいもの。これからどんどん普及していくでしょう。
歯科衛生士 手嶋